月が好きだ。

なんでだろう、とそんなに真剣に考えたことがなかったけど、
今日なんとなく説明できる気がするので記す。

月は太陽との対比で陰と陽の関係に見えるが、
もちろん物理的にはそんなことはなく、むしろ、陽とやや陽みたいなもので、
反射という観点から言えば、「照らされるもの」であるのだが、
イメージとして「夜に光る」という事実においてのみ、対極におかれているのだろう。

この普段は光らないが、「夜においてのみ光っているように見える」点が、
とても気に入るのであって、通常の繁栄や趨勢などというものは、それこそ、
「どこから光があたっているか」ということにおいてのみ、評価される。

星としての生き様?があるのか不案内で知る由もない。
しかし、恒星、惑星などに比べてなんとも利他的な主義を持つ物体なのではないか。

「夜」がさまざまな汚物を飲み込んでしまうくらいに、
ゆっくり、ある意味誰にとってもやさしくあり続けるのに、
月はある方向からの光のみを評価し続け、光る。

なんとも美しいことではないか。

年のせいにはしたくないが、生来求めてきた美しさというのはこういう種のものだ。

今日も月が綺麗ですね。